雪国にはスキー場が密集しており、ちょっとリフトを伸ばすだけで連結するスキー場が多々あります。
日本一のスキー場密集地帯、新潟県湯沢町と南魚沼市、既に苗場スキー場とかぐらスキー場、湯沢スノーリンク(湯沢高原スキー場、ガーラ湯沢スキー場、石打丸山スキー場)は連絡を行っています。
そしてもうひとつ、連絡リフトの建設許可がおり鉄道要覧に掲載されたスキー場があります。
マウント・イイジ・スノーリゾート(Mt. IIJI Snow Resort)(仮称)
新潟県南魚沼市と湯沢町にまたがる、標高1111mの飯士山(いいじさん)の南北の山麓にある、岩原スキー場と舞子スノーリゾート。
この二つのスキー場の間はわずか300mほどで、なおかつ夏道があります。
冬の間は整備されることはありませんが移動は可能です。(許可はされていません)
この間にリフトを1本架けるだけで、越後湯沢エリア屈指のスキー場が出来上がります。
トップにある写真の左奥のリフト降り場が、舞子スノーリゾートの最も岩原スキー場よりの地点です。
連絡リフトを含めた岩原スキー場の拡張計画は、国土計画株式会社(西武鉄道の元親会社)が行っていました。
しかし、いろいろな問題があり実現することはありませんでした。
地図中、舞子ゴンドラの下にある線が旧岩原ゴンドラです。
拡大して、航空写真で見ると、二つのスキー場がどれだけ近いかよく分かります。
スキー場のデータ
それでは、統合したスキー場の規模を見ていきましょう。
ゴンドラ1基、リフト18基の巨大スキー場になりました。
また利用者数(入込客数)も50万人を超え、日本有数の規模です。
Mt. IIJI Snow Resort | 岩原スキー場 | 舞子スノーリゾート | |
ゴンドラ | 1基 | ー | 1基 |
リフト | クワッド:6基 トリプル:1基 ペア :11基 |
クワッド:2基 トリプル:ー ペア :7基 |
クワッド:4基 トリプル:1基 ペア :4基 |
2021/22利用者数 | 約23万人 | ||
2020/21利用者数 | 約18万人 | ||
2019/20利用者数 | 約22万人 | ||
2018/19利用者数 | 50~60万人 | 約32万人 | 20~30万人(注) |
運営会社 | (株)ライフスタイルサービス | (株)スマイルスキーリゾート | |
住所 | 新潟県 | 湯沢町 | 南魚沼市 |
(注)利用者数は未公表です。南魚沼市のスキー場利用者数などから推測。
近隣スキーエリアとの利用者数の比較
日本一の集客力を誇り、年間延べ300万人以上が滑る湯沢町と南魚沼市の他のスキーエリアの利用者数の比較です。
上越国際を抜き、堂々3位に食い込みます。
- 1位 苗場+かぐら(ゴンドラで接続)
- 2位 湯沢高原+GALA湯沢+石打丸山(ゴンドラ、リフトで連絡)
- 3位 マウント・イイジ・スノーリゾート(仮称)
- 4位 上越国際
- 5位 神立スノーリゾート
最後に
一度は建設許可が下りているので、行政面のハードルは低そうです。
また、夏道の上に約300mの連絡リフトをかけるだけなので、技術的なハードルも高くありません。あとは、両スキー場の利益が一致するかどうかです。
実現を期待しています。
【実現決定】実現可能な巨大なスキー場、アルツ磐梯と猫魔スキー場 はこちら
実現可能な巨大なスキー場 群馬県片品村 はこちら
実現予定だった巨大なスキー場 新潟県南魚沼市と湯沢町 はここ
実現可能な巨大なスキー場 長野県小谷村 はこちら
実現可能な(していた)巨大なスキー場 長野県山ノ内町と木島平村 はこちら
コメント
飯士山の奥添地を繋げる構想は西武がゴンドラを掛けた時に有った筈です。
私は、栂池と白馬乗鞍を繋げるのも簡単で効果も大きいのでは??と思っています。
白馬乗鞍第一リフトを300m程度延長すれば、栂池と繋がり(親沢を跨ぐので滑走は難しく、往復リフト乗車)白馬コルチナから栂池まで繋がれば志賀高原に匹敵するのではないでしょうか。
おっしゃるとおり、飯士山は奥添地のリフトは建設計画も承認済みで、鉄道要覧に載っていいたようです。
白馬の方は、既に書き終えているので、公開までしばらくお待ちください。
神奈川のオタクスキーヤー さん、
同じ投稿が二度されているようです。もし、違うコメントであれば、再度投稿をお願いできないですか。
(スパム対策のため、承認をしたコメントのみ掲載されます。)
これ、本当に実現すべきだと思います。というのも、日本のドカ雪は日本のスキー場の長所ですが、スキー場の小ささと低標高・低緯度が弱点。低標高と低緯度=雨が降るは変えられない弱点ですが、スキー場の小ささは改善できる。1つのスキー場が大きいと、麓の町・商業施設も立派になるんですよね。1つ1つのスキー場が小さすぎてスキー場の麓が栄えない=スキー以外にすることがない。ま、日本人の場合、日帰りスキーヤーが多いから問題ないかもしれないけど、オーストラリア人とは3週間くらい日本でスキーするからね。彼らはスキー以外にすることがない日本のスキー場に困惑している。1つのスキー場が大きければ大きいほどスキー以外の要素を備えることが出来る。
おっしゃる通りだと思います。
スキー場の規模が大きくなれば、魅力が高まり、集客力が上がり、そして利益を再投資するという好循環が生まれると思います。
Japowさんの名前の通り、日本の雪は世界に誇れるコンテンツなので、もっとウィンタースポーツ産業が発展していってほしいですね。
1、湯沢町と南魚沼市はあまり協力し合う雰囲気が無い。
2、岩原スキー場は上越国際の資本で、上越国際の商圏に上越国際と同じ強みである広さを売りにした巨大スキーリゾートを誕生させるメリットが無い。
3、上越国際の資本関係抜きに考えても両スキー場のどちらかだけが儲かって、どちらかは逆に収益が下がる可能性が否定できないリスクがあり、難しい。
現実的には、そうかもしれません。
ただ、スノー業界の発展のためには、小さなスキー場が乱立するより、大きく魅力的なスキー場があるほうが良い気がします。