2021/2022 着用率が復活! スキー場でのヘルメット論争はもうすぐなくなる!?

スキー

スキー、スノーボード関連のSNSでは、定期的にヘルメット論争が行われています。
ヘルメット着用派は安全性に主眼を置き、非着用派は(たぶん)ファッション性を重要視していると思われます。
この論争は、両者の目的が違うので、どこまで行っても合意点を見つけることができません。
しかし、近い将来この論争も終わりを迎えるかもしれません。

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スキー場傷害報告書

同報告書は全国スキー安全対策協議会が約45か所のスキー場に対して行うアンケートで、毎年2月の1か月間の傷害、ヘルメット着用率などに関するデータをまとめたものです。
調査を行っている、全国スキー安全対策協議会は、索道のあるスキー場運営会社のほとんどが所属する一般財団法人日本鋼索交通協会がサポートしており、信頼性の高いデータであると考えられます。

全国スキー安全対策協議会

「安全を確保することは、楽しいスキーを普及するのにもっとも大切なことです。全国スキー安全対策協議会は、スキーに関係のあるすべての団体が、一つのテーブルを囲んで、この大切な安全を高める方法を研究し、話しあうための会です。
全国統一標識・統一表示マークの制定、スキー場の行動規則の制定、スノースポーツ安全基準の制定、傷害実態の調査、ポスターの配布」HPより引用

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ヘルメット着用率

ここに過去10年間のスキーヤー、スノーボーダー別のヘルメット着用率の推移のデータがあります。
ご覧の通り、両者とも着用率は年々伸びてきいましたが、2020/21シーズンに激減し、2021/22シーズンに持ち直しました。
後で理由を説明しますが、利用者が戻ってくれば、少なくとも2019/20シーズンと同程度の着用率になり、スキーヤーのヘルメット着用率が50%超えても不思議ではありません。
各種調査からみると、全国のゲレンデ合計でスキーヤーとスノーボーダーの比率はだいたい半々なので、トレンドからみると3、4シーズン後にはゲレンデにいる50%の人がヘルメットを着用していそうです。
1度ヘルメットを着用した人が帽子にもどる可能性は大変低い(注)ので、着用率は増え続けると思います。
欧米では、ヘルメットの着用率は80%といわれているそうです。(出典不明)


出典:全国スキー安全対策協議会 2021/2022シーズンスキー場傷害報告書

(注)個人的な感想ですが、私のスキーの知り合い数十人の中では1人もいません。

数字のマジック

着用率は下がることがなく右肩上がりだったのに、2020/2021シーズンのヘルメット着用率の激減しています。
着用率が下がるにしても、スノーボーダーだけが、大きく減少する理由が思いつきませんが、実際の減少者数をみると納得でした。
2021年2月の輸送人員は前年に比べて減少しており、減少分の輸送人員とヘルメット着用輸送人員数を算出し、ヘルメット着用率を算出したところ、スキーヤー62%、スノーボーダー59%とほぼ同じ割合でした。
すなわち、スキー場に足を運ばなかった60%前後の人がヘルメットを着用していたということで、スキーヤーとスノーボーダーに大きな違いはなかったということです。

スキーヤー2020年2月2021年2月減少数
輸送人員1453万人1009万人444万人
 内ヘルメット着用700万人427万人274万人
ヘルメット着用率48%42%62%

 

スノーボーダー2020年2月2021年2月減少数
輸送人員1222万人985万人237万人
 内ヘルメット着用298万人158万人141万人
ヘルメット着用率24%16%59%

コロナ下で、スキー場に行かなかった人

では、スキー場に足を運ばなかった人はどのような人でしょうか。
ここで、もう一度輸送人員について考えてみたいと思います。
輸送人員は、スキー場の利用者数ではなく索道乗車回数で、初心者はあまりカウントに寄与しません。
すなわち、中上級者の動向が重要になってきます。
一方、着用率の高いのは、どのようなグループでしょうか。
ほぼ100%着用する競技やSAJ・SIAの行事参加者は、イベント自体がほとんどなくなったので激減しています。
そして、全体からしたら少数ですが、外国人観光客(欧米)が皆減したことも要因の一つです。
また、新型コロナウィルスで重篤化し易い、中高年の方が足を運ばなくなったことは、想像に難くありません。
これが、着用率が激減した理由と考えられます。
逆に言うと、ファッション性を重要視する若者は、慎重派に比べてスキー場に通ったということです。

 着用率:高着用率:低
索道乗車数
:多
  • 慎重派
    (比較的年配者に多い)
  • 競技参加者
  • SAJ・SIAの行事参加者
  • 外国人観光客(欧米)
  • ファッション性重視派
    (比較的若者に多い)
索道乗車数
:小
 
  • 初心者
  • 修学旅行
  • 外国人観光客(アジア)

(参考)自転車事故と傷害

警察庁が発表している自転車事故に関するデータを引用します。

「自転車乗用中の交通事故で亡くなられた方は、約6割が頭部に致命傷を負っています(図1参照)。
また、自転車乗用中の交通事故においてヘルメットを着用していなかった方の致死率(注)は、着用していた方に比べて平成29年から令和3年までの5年間の合計で約2.2倍高くなっています(図2参照)。
(注):「致死率」とは、死傷者数に占める死者数の割合をいう。」

今後のヘルメット論争

新型コロナウイルスの影響でヘルメット着用率が激減しましたが、長い目で見るとヘルメット論争はあと数年でなくなると思っています。
日本人の国民性から、着用率が50%を超えると、加速度的に着用者が増えていく気がします。
また、6,7年シーズン後ぐらいにはスノーボーダーの着用率も50%を超えている可能性が高く、遅くともその時点で論争は終了です。
いずれにしても、過半数の人がヘルメットを着用するようになることは間違いなく、非着用だとはずかしい時代がくることでしょう。

私がスノーボードを始めた約30年前、ヘルメットをしている人は皆無で、逆エッジで何度も軽い鞭打ちになりました。
10数年前にヘルメットの着用を始め、スキーでの転倒時に何度も助けられたことがあるのでもう手放すことはできません。
多くの方にウインタースポーツを末永く楽しんでほしいので、万が一に備えてほしいと思っています。

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