先日、ふとしたことで、日本初の雪の結晶研究家、江戸幕府の老中首座 土井利位を知りました。
土井 利位(どい としつら)
1789年5月22日、三河刈谷藩主(愛知県刈谷市)土井利徳の四男として生まれる。
本家の古河藩主(茨城県古河市)土井利厚の実子が早世していたため、養子に迎えられ、1822年8月23日に養父が死去したため家督を継ぐ。
大坂城代在任中に大坂町奉行組与力の大塩平八郎が武装蜂起し(1837年:大塩平八郎の乱)、それを鎮圧。
これらの功により、江戸幕府の第12代征夷大将軍 徳川家慶時代に老中(1838年 – 1844年)となり、1843年、水野忠邦の辞任を受けて老中首座となる。
このように、徳川家の家臣の最高位まで出世した人ですが、私にとっては日本で初めて雪の結晶を顕微鏡で観察した人物としての方が興味があります。
地元の一般社団法人古河市観光協会が運営する「こがナビ」では、次のように紹介されていました。
「土井利位は20年にわたり観察した雪の結晶を「雪華」と名付け、天保3年(1832)その成果86種を収録する『雪華図説』を刊行しました。同11年に刊行される『続雪華図説』と合わせ、利位によって著された日本最初の雪の自然科学書として高い評価を得ています。」
雪華図説
国立国会図書館デジタルコレクション 雪華図説より
雪華図説、なんと国立国会図書館デジタルコレクションで全頁を読むことができます。
達筆すぎて私には書いている内容は分かりませんが、描かれてい雪の結晶は分かります。
このような歴史的な書物を、自宅に居ながら読むことができるとは、いい時代になったものです。
国立国会図書館デジタルコレクション(PCでの閲覧をお勧めします)
- 雪華図説 はこちら
- 続雪華図説
コメント
結晶を華と呼んだところに思い入れを感じます。
肉眼で無く、顕微鏡でみたら、華の様に美しかったのかなぁ。。。
あれだけの種類を観察した事もすごいです。
気象条件で変わるので努力と積み重ねが
偉大です。