最高記録更新! NSAA発表、2021/2022 全米スキー場利用者数

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2年続最高記録更新! 2022/2023 全米スキー場利用者数 はこちら

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NSAA(全米スキー場協会:National Ski Areas Association)が、2021/2022シーズンの全米スキー場利用者数は、最高記録を更新したことを発表しました。
プレスリリースの内容などを交えて、現状をご紹介します。

NSAA(全米スキー場協会、National Ski Areas Association)

NSAAはスキー場の所有者と運営者のための業界団体です。
全米のスキー場利用者の90%以上が訪れる300を超えるスキー場、そして、山岳リゾート業界に設備、商品、サービスを提供する数百のサプライヤーが加盟しています。

利用者数とスキー場数

2021/22シーズンの全米スキー場利用者数は6,070万人で、2010/11シーズンの6,054万人を抜いて過去最高記録を更新しました。
2018/19シーズンは、新型コロナウイルスの影響で大きく利用者を減らしましたが、翌シーズンに元通りに戻り、そして昨シーズンの記録更新です。

一方、スキー場の数は最近は横ばいですが、長期的には減少傾向です。
スキー場が減り、合計の利用者数が増えるということは、スキー場当たりの利用者数が大きく増えていることを意味し、産業として健全な成長を遂げています。

利用者数増加要因と今後の課題

降雪量

歴史的に見て、スキー場利用者数と降雪量は相関関係にあります。
しかし、2021/22シーズンの全国平均降雪量は145インチ(368 cm)で、10年間平均の166インチ(422 cm)を下回っています。
降雪量がそこまで多くなくても利用者が増えていることは、スキー・スノーボードを愛する人が増えていることを示しています。

設備投資

スキー場による設備投資は過去最高を記録し、2022/23シーズンには総額7億2800万ドル(約1000億円)に達すると予測されています。
過去3シーズン、平均的なスキー場は利用者1人当たり16ドルを、リフトの新設、スキーエリアの拡大などの設備投資や従業員の住居、食事などの改善に投資しています。

経営を支えるシーズンパス

3シーズン連続で、シーズンパス利用者が1日券購入者を上回りました。
シーズンパス所有者の利用者数は、全国で51.9%で、日帰り券は37.3%でした。
(残り10.8%は、非番の従業員や招待者などです)
小規模から大規模まで、すべての規模のスキー場で、シーズンパスの販売枚数が増加しました。

人員配置

多くの業界と同様、スキー場業界もシーズン中のスタッフの確保と定着に苦戦しました。
回答したスキー場の81%が、十分な人員配置ができず平均75のポジションがオープンのままでした。スキー場は、賃金の引き上げ、シーズン終了時のボーナスの追加、手頃な価格の従業員用住宅への投資などで対応しました。

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最後に

アメリカのスキー場利用者数は、日本の3~4倍(コロナ前)ですが、人口が2.6倍なので、そこまで大きな比率の差はありません。
しかし、アメリカのスキー場の数は473か所と、日本の約500か所よりも少なく、単純計算でスキー場当たりの利用者数が3~4倍になります。
ここに、日本のスキー場が盛り返すための必要条件があるように思えます。

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