2023/2024 磐梯山の熱き戦い、平日無料「いなスキ!クラブ」猪苗代スキー場 vs 新生、星野リゾート ネコマ マウンテン

スキー場 国内

福島県の磐梯山山麓では、2つのスキー場が熱い戦いを繰り広げています。
猪苗代スキー場は、平日無料というぶっ飛んだプロモーション「いなスキ!クラブ」を皮切り、3スキー場の共通シーズン券、優先レーンパスポート付シーズン券に激安のエコノミーシーズン券と立て続けに衝撃のシーズン券を発表しています。
対する星野グループは、念願のアルツ磐梯と猫魔スキー場の合併を果たし、星野リゾート ネコマ マウンテンとして生まれ変わりました。

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猪苗代スキー場

いなスキ!クラブ

平日無料という、画期的な会員サービスは今シーズンも継続です。
当初は駐車場が有料でしたが、2021年1月から無料になり、どこで儲けるの???となりました。
週末でもリフト券は半額で買えるという、利用者にとっては夢のようなサービスです。

  いなスキ!クラブ ビジター
入会金 無料
平日 無料 5,600円
土日祝 2,800円 5,600円
優先レーンパスポート 4,200円 7,000円

シーズン券

2021/2022シーズン、裏磐梯スキー場と北日光・高畑スキー場(会津高原高畑スキー場)も滑れる、実質3スキー場共通のシーズン券となりました。
2022/2023シーズン、いつでもリフトに優先乗車できる、「優先レーンパスポート付シーズン券」が登場し、週末がメインのサラリーマンにとっては嬉しいサービスです。
また、エコノミーシーズン券は激安で、早割で購入するとたった18,000円です。

  優先レーンパスポート付
シーズン券
エコノミー
シーズン券
早割(10/1~11/30)    
大人 28,000円 18,000円
小・中学生 18,000円 8,000円
未就学児 8,000円 3,000円
定価(12/1~)    
大人 48,000円 28,000円
小・中学生 28,000円 18,000円
未就学児 18,000円 8,000円

 

比較表


猪苗代スキー場HPより

 

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磐梯山の熱き戦い

磐梯山麓にはかつて6か所のスキー場がありましたが、現在は実質2か所となりました。
2021/2022シーズンより、運営者が同じ猪苗代スキー場と裏磐梯スキー場のシーズン券は共通となりました。
2023/2024シーズン、長年の夢であったアルツ磐梯と猫魔スキー場が合併し星野リゾート ネコマ マウンテンとなります。
一方、猪苗代リゾートスキー場は倒産し、ファミリースノーパークばんだいX2は3シーズン営業を行っていません。

較猪苗代スキー場 vs. 星野リゾート ネコマ マウンテン

猪苗代スキー場(裏磐梯スキー場)と星野リゾート ネコマ マウンテンのシーズ券などの比較を行ってみます。
ネコマ マウンテンは猪苗代スキー場に比べ規模が大きく、また営業期間も2か月以上も長いことが分かります。
一方、猪苗代スキー場はリフト券シーズン券共に破格の安値です。
これらのことから、猪苗代スキー場はハイシーズンのみ年に数度ゲレンデに足を運ぶようなライト層をメインターゲットとし、ネコママウンテンはシーズン初めから終わりまでしっかりと滑るヘビーユーザーなどある程度スキー・スノーボードにのめり込んでいる層をターゲットにしているように感じます。

シーズン券 星野リゾート
ネコマ マウンテン
猪苗代スキー場
対象スキー場 ・ネコマ マウンテン
・トマムスキー場
・猪苗代スキー場
・裏磐梯スキー場
・北日光・高畑スキー場
リフト数 13本
(ネコマ マウンテン)
10本
(猪苗代スキー場)
営業期間 2023年12月1日(金)~
2024年5月6日(月・祝)
2023年12月22日(金)~
2024年3月24日(日)
早割 38,000円(9/1~11/30) 18,000円(10/1~11/30)
通常価格 42,000円(12/1~1/31) 28,000円(12/1~)
駐車場 ・北エリア:無料
・南エリアA:土日祝・年末年始1,000円、平日無料
・南エリアB~D:無料
無料
主な特典 谷川岳天神平:リフト1日券3枚無料
キロロリゾート:リフト1日券3枚無料
星野リゾート:最大40%OFF
他 多数
 

(補足)星野リゾート ネコマ マウンテン:61,000円(2024年2月1日~2月28日)

ちょこっと考察

2020年10月、猪苗代スキー場、裏磐梯スキー場、会津高原高畑スキー場の3スキー場を運営していた株式会社マックアースリゾート福島は、株式会社マックアースから株式会社IS ホールディングスに譲渡されました。
その後、株式会社マックアースリゾート福島は株式会社DMCaizuに社名を変更しています。
IS ホールディングスは、IT基盤を軸とした金融業者で、2020年3月期の連結売上高が208億 559万円、営業利益が40億8279万円と経営基盤がしっかりしている会社です。

猪苗代スキー場の経営は確実に上向いています。
2019/2020シーズンは記録的な小雪の影響で利用者数73%減という壊滅的なダメージを受けました。
しかし、積極的なプロモーションの甲斐あって、急速に利用者数を回復しており既にコロナ前を抜き、7年前の水準に戻っています。
短期的な損益には目をつむり、新型コロナウイルス騒動沈静化後のスキー場への投資として、知名度を上げ利用者を呼び戻すために、このリフト料金設定の効果が既に出ています。

#実際のところは分かりませんが、スキー場の経営は赤字で、他の事業が黒字なので営業利益を相殺することができ、結果として今までの納税額をスキー場への投資に回したことになります。
よって、経営を揺るがすほどでなければ、スキー場の短期的な赤字に耐えることができます。

一方、星野グループは念願のスキー場統合により、道が悪くハイシーズンに敬遠されていた旧猫魔スキー場側に旧アルツ磐梯かアクセスできるようになったことにより、集客力のアップを望めます。

 

最後に

経営基盤の弱いスキー場は、新型コロナウイルスの影響で息の根を止められようとしています。
しかし、本当の脅威はコロナではなく、長く続く過当競争からくる経営難によりリフトやセンターハウスなどへの投資ができていないことです。
一方、スキー・スノーボード人口が減ったとは言え、年間600万人が行うスポーツはそうあるものではありません。
確固たる戦略に基ずく設備投資を行えば、スキー場の魅力が増し利用者も増えていくと思います。
2022/2023シーズンの、猪苗代スキー場とネコママウンテンの利用者数はほぼ同じでした。
今後、両スキー場が切磋琢磨することで、磐梯山山麓を盛り上げ、地域全体の魅力を増やしていってほしいと思います。

 

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