人工造雪機導入! 10月21日(土)オープンを目指す 菅平高原スノーリゾート

スキー場 国内

2023年6月2日、菅平高原スノーリゾート ファミリーコース(裏太郎ゲレンデ)を運営する株式会社ハーレスキーリゾートは、今夏に国内初導入となるMND(フランス)社の人工造雪機を 4 台導入し、10月21日(土)にスキー場オープンを目指すことを発表しました。

 

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菅平高原スノーリゾート

長野県上田市菅平高原に位置する、菅平高原スノーリゾートは2つのエリアを3つの会社が運営しています。
太郎・ダボスエリアが株式会社ハーレスキーリゾート(⽇本スキー場開発株式会社の子会社)、天狗リフト・日の出リフトが株式会社菅平スキーハウス、そして菅平パインビークスキー場を株式会社マックアースが運営しています。

利用者数

新型コロナウイルスの影響で大きく利用者を減らしていましたが、2022/23シーズンはコロナ前を大きく上回る256,000人の利用者がありました。

  • 2018/19シーズン:215,000人
  • 2019/20シーズン:199,000人
  • 2020/21シーズン:130,000人
  • 2021/22シーズン:206,000人
  • 2022/23シーズン:256,000人

2023/2024シーズン営業情報

2023/2024シーズンの営業は2023年10月21日(土)~2024年3月31日(日)と発表がありました。
10月にオープンできれば、例年11月3日にオープンする軽井沢プリンスホテルスキー場に替わり、長野県のスキー場開きが行われることになると思います。
また、10月、11月はスキー場の混雑が予想されることを考慮し、午前と午後の入れ替え制を検討しているようです。

ハーレスキーリゾート

早期営業期間
 2023年10月21日(土)~12月8日(金)
 午前:09:00~12:30、午後:11:30~15:00
 混雑時に限り午前・午後で入れ替え制となる場合があり
 早期営業期間中はシーズン券の利用不可

通常営業期間
 2023年12月9日(土)~2024年3月31日(日)
 08:30~16:30

 

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造雪能力

この度導入するMND SNOW Blizzard Factoryは、1日当たり192立方メートル(1ユニット当たり48立方メートル)、10トンのダンプトラックおよそ30台分(300トン)の造雪能力があると発表にありました。
明確な記載がありませんが、192立方メートルが氷とした場合、重さは176トン/日(*)にしかならず、ちょっと計算が合いません。
また、造雪するコースは菅平高原スノーリゾートのファミリーコース(裏太郎ゲレンデ)で、オープン時のコースは、幅15m弱、全長450mを予定しているとのことです。

*氷の比重は0.917です。

ゲレンデ造成日数

ここでゲレンデを造るのにどのくらいかかるか計算をしてみたいと思います。
ゲレンデの厚みを0.5mとした場合、コースが幅15m x 全長450mなので3,375立法メートルの雪が必要です。

(幅)15m x (全長)450m x (厚み)0.5m = 3,375 立法メートル

1日当たり192立方メートルの造雪能力があるなので、3,375 ÷ 192 ≒ 17.6日 でゲレンデを造ることが可能です。
ただ、実際には造雪直後から雪が解けていくので、ゲレンデを造るには3週間前後必要となりそうです。
発表では、9月中旬から造雪予定となっています。
人工造雪機は初導入なので、試運転などを行い、運用ノウハウをためていくのでしょうか。

(参考)スキー場の発表の造雪能力

  • 広島県 ユートピアサイオト :1,420トン/日
  • 静岡県 スノーパークイエティ: 650トン/日
  • 長野県 軽井沢プリンスホテルスキー場:450トン/日
        (100トン/日×1基、50トン/日×7基)
  • 兵庫県 六甲山スキー場   : 240トン/日
  • 埼玉県 狭山スキー場    : 200トン/日
  • 長野県 菅平スノーリゾート : 176トン/日(推定)

 

2種類のスノーマシン、人工造雪機と人工降雪機。そしてその能力は? はこちら

 

MND SNOW

MND SNOWは、フランスに本社を置き世界中に展開するMND(Montagne et Neige Développement S.A.)のROPEWAYS(ロープウェイ)、SNOW(スノー)、SAFETY(安全)、LEISURE(レジャー)からなる4つの事業領域のひとつです。
MND SNOWには、菅平高原が導入した人工造雪機のBLIZZARD FACTORYの他に、人工降雪機のSUFAG、ARECO、SNOWSTARがあります。
また、MND SAFETYには、ロッテアライリゾートが導入した、雪崩予防および制御で世界No.1の、最新のアバランチコントロールシステムがOBell’X™(オベリスク)があります。

Blizzard Factory

全天候型スノーメイキングシステムBlizzard Factoryは、市場で最も洗練された全天候型の造雪ソリューションです。
コンパクトな設計ながら、必要な雪を作り出せるよう、さまざまな機能を搭載しています。

特徴

#1. 容易なメンテナンス

特別な訓練を受けた人しか扱えない引火性や腐食性のあるアンモニアとは異なり、環境への悪影響が少なく、使用やメンテナンスが容易な次世代冷媒を使用。

#2. コンパクトな設計でありながら効率的な造雪性能を実現

Blizzard Factoryは、設置面積が小さいため、取り扱いも設置も簡単ですが、小さいからといって造雪性能は何ら損なわれていません。
また、雪を効率よく散布させるための自動スイープシステムも搭載しています。

#3. 熱回収システム

オプションの熱回収システムは、最大180kW相当の熱エネルギーを生み出します。
オフィスやガレージ、工場などの暖房に最適なだけでなく、投資からより多くのリターンを得ることができます。

 

最後に

菅平スノーリゾートが10月21日(土)オープンを目指すと発表したことで、24年連続日本一早いオープンを継続しているイエティのオープン日は10月20日(金)と予想します。
みなさんは、どう思いますか。


引用:2023年6月2日発表「菅平高原スノーリゾートで国内初フランス製人工造雪機を導入」より

 

2023/2024 完全網羅 10月、11月にオープンするスキー場 はこちら

コメント

  1. >「192m3/日で10tダンプ30台分」は計算が合わない
    大型ダンプ全般を「10tダンプ」と呼ばれることがあるようで、大型ダンプとは最大積載量6.5t以上ということから、「最大積載量6.5tの大型ダンプ(通常”10tダンプ”)30台分」という意味合いなのでしょうが、優良誤認的表示ですね。

    > ゲレンデを造るには3週間前後必要となりそう
    「9月中旬より造雪を予定」とありますので、4~5週間を見込んでいるようです。

    標高はイエティとほぼ一緒で、地理的には菅平の方がやや気温が低そうですが、融雪との戦いは日射対策の方が大きいと思われ、イエティの1/4の造雪量で9月中旬からの造雪となると造雪コストはイエティよりもかかることになるでしょう。

    > イエティのオープン日は10月20日(金)と予想します。
    間違いないと思います(笑)

    立地面ではイエティや軽井沢プリンスに劣りますが、この時期に滑りたがる人には大きなハンデにはならないでしょう。関東圏で11月上旬までにオープンするゲレンデ(ICS及び横手山)では最大標高差となるので、それこそイエティや軽井沢プリンスと同等かそれ以上の人気・混雑が予想されます。

    シーズン券不可はもちろん、混雑時の午前・午後入替制(1日券を販売しないということ?)は経営判断として妥当と思われ、他に天然雪ゲレンデが続々とオープンするまでの休日は入替制になるのではないでしょうか。

    片道3hかけて3.5hしか滑れない、6h滑ろうと思ったら半日券を両方でおそらく1日券の1.6倍くらいの料金になるのは残念で、それなら9時-12時・13時-16時の2部制にして12時-13時にゲレンデ整備してくれてもよさそうです。(ザウスが思い出されます)

    • ozuriskiさん、こんにちは。
      大型ダンプの話、勉強になります。一般の人には想像もできそうにありません。

      イエティ、7日間でゲレンデを造るので650トンx7=4550トン、菅平は176トンX30日=5280トンですね。菅平は試運転もあると思うので、実際の造雪量は同じくらいでしょうか。

      並ぶ時間が短くなるのであれば、半日券で十分だと思います。
      一昨年、横手山のオープン日、1日で10本も滑れませんでした(汗)

      • 海和ゲレンデを1日で10本も滑れずとは、精神的にキツすぎます…。
        イエティも軽プリも動画を見るだけでゲンナリします。

        同じくらいのコース面積で造雪量が15%ほどしか変わらないで大丈夫かと思いますが、山に積んでシート被せれば日中20℃でも意外と溶けないんでしょうか。

        私は東海圏で、奥美濃には数年前までは11月上旬に2か所、下旬になれば4か所のICSゲレンデがありましたが、数年前の鷲ヶ岳に続いて今年はウイングヒルズがICS営業撤退と、コース距離のあるところから絶賛脱落中です。

        イエティ・軽プリに比べるとリフト待ちはだいぶマシでも、ゲレンデ人口密度は飽和しており、ギュウギュウのヒモゲレンデにはなかなか行く気になれません。

        ところで、報道発表資料には「10月20日前後のスキー場オープンを計画」とありますね。10/20になった場合、イエティは単独トップを狙って10/13にしてくるのか、トップタイでよしとして10/20にしてくるのか…。

        • 菅平は乾燥しているので、イエティの20度より雪解けは遅いと思います。

          公式発表は10月21日オープンです。長野県のスキー場開き(昨年までは軽井沢)が行われると思うので、急に前倒しはできないと思います。