高速道路から見放された御嶽山麓のスキー場、御嶽スキー場(おんたけ2240)、開田高原マイア

スキー場 国内

(更新:2021年12月23日)

2021年9月に入り、御嶽スキー場(おんたけ2240)スキー場の指定管理者の募集が始まりました。
報道では、基本協定に基ずく業務報告書の提出遅れが、前指定管理者の指定取り消しの理由のひとつとされています。

御嶽山麓のスキー場

かつて御嶽山麓には5か所のスキー場がありましたが、昨シーズン営業したのは2か所のみでした

御嶽山(剣ヶ峰:標高3,067 m)の山麓ということもあり、標高も高く雪質は最高です。

一方、今でも噴火を繰り返す御岳山は人を寄せ付けず、大きな街から離れています。

御嶽スキー場とマイアは、最寄りの高速道路、中央道伊那ICから峠を越え、また山道を登る60km強の下道があり夏場でも1時間半かかります。

かつては、主に中京圏からの利用者によりスキー場は栄えていましたが、松本から白馬方面への道路の整備、東海北陸自動車道の開通などで、遠くのスキー場の方が交通の便がよくなりました。

高速度道路から取り残された御嶽山麓のスキー場の利用者は減少の一途をたどっています。

御嶽山麓のスキー場

  • 濁河(にごりご)温泉スキー場(2010年廃止)
  • チャオ御岳マウントリゾート(2018年を最後に事実上の廃止)
  • 開田高原マイアスキー場
  • 御岳ロープウェイスキー場(2010年を最後に営業中止)
  • 御嶽スキー場(おんたけ2240)

御嶽スキー場(おんたけ2240)

王滝村のHPの新着情報の並びから推測すると9月16日か17日に、おんたけ2240の指定管理者募集のニュースが掲載されました。

同スキー場の指定管理は、2018年から10年契約で株式会社アンカーの現地法人 株式会社王滝ツーリズムが請け負っており、まだ3年しかたっていません。

株式会社アンカーのHPにもスキー場運営の文字はなく、契約を取り消されたものと思われます。

それにしても、今シーズンの営業開始まで時間がありません。

指定管理者募集期限が2021年9月27日(月)午後5時までとありますが、こんな短期間で応募があるのでしょうか。

かといって、遅くなるとオープン準備が間に合わなくなってしまいます。

2021年10月10日、地元で飲食店を経営する株式会社シシが指定管理者となり、スキー場の名称を「おんたけ2240」から「御嶽スキー場」へ変更すると発表がありました。

今シーズンのオープン予定日直前の12月14日、前指定管理者のアンカーがリフトを運行するための許可を譲渡しないため、今季の営業開始のめどが立っていないとの報道がありました。

詳細は分かりませんが、ニュースを読む限りにおいて、王滝村がアンカーに対して、納得ができる指定管理者取り消し理由を伝えていないようです。

村が一方的に契約期間中の前指定管理者の取り消しを行い、多くのスキー場が指定管理者の募集に苦労するなか、たった10日で次の指定管理者が決まったことなど疑念が深まります。

(12/23追記)

報道では、村が前指定管理者に本年度の指定管理料2500万円を支払うことで合意し、アンカーがリフト運行関連に必要な申請書類に署名、押印したとのことです。

昨年度までの指定管理料は5000万円だったとのこと。

したがって、今年度の指定管理料は、現指定管理者分(5000万円?)+2500万円となります。

報道内容だけを見ると、村が解約に対する和解金を支払ったともとれます。

税金が使われているので、村が経緯の説明を行う必要があるのではないでしょうか。

 

スキー場の経営状況は芳しくありません。

最盛期には60万人を誇っていた利用者も減少が続き、新型コロナウイルスの影響がない2019/2020シーズンの利用者は3万9千人(3月31日まで)でした。

村は今年度のスキー場関連の予算として約9千万円を計上しています。

令和3年度 当初予算案

  • 索道施設修繕費   :56,578 千円
  • 圧雪車・除雪車整備 :  8,630 千円
  • 圧雪車リース料2台分:15,400 千円
  • 国有地使用料    :  6,392 千円
  • 附帯施設修繕    :  1,150 千円
  • 建物災害共済掛金  :     494 千円
  • 合計        :88,644 千円

加えて、さきの報道によると、50,000千円の指定管理料が必要と考えられます。

ちなみに、王滝村の人口は719人(2021年9月1日現在)なので、ひとりあたり約12万5千円/年をスキー場経営に拠出していることになります。

ちなみに、村の令和3年度当初予算案では、自主財源(村税など)は31%しかなく、残り69%は地方交付税など、全国民が負担しています。

 

おんたけスキー場(おんたけ2240)指定管理者を募集します。(追記:HPから削除されました。)
長野県王滝村「おんたけ2240」スキー場は、「御嶽スキー場」へ!「The Japan Ski Village」を目指す はこちら
株式会社Anchor (アンカー) はこちら

開田高原マイアスキー場

マイアもスキー場の運営状況も芳しくありません。

マイアは木曽町が所有し、同町が出資するアスモグループ株式会社が運営しています。

年間利用者数は4万人前後で、同町は毎年1億2千万円以上をスキー場の施設維持管理費などに支出しています。

木曽町の人口は10,583人(2020年10月1日現在)と王滝村より多いのですが、マイアと木曽福島の2つの赤字のスキー場を抱えています。

 

継続も地獄、廃止も地獄、公営スキー場運営 はこちら

 As6022014撮影 CC 表示-継承 3.0

最後に

両スキー場とも民間企業であればとっくに倒産している経営状況です。

自治体の場合、スキー場があることによる、雇用の創出、宿泊施設などの地域経済への波及効果があり、一概に町が費用を出すことが問題だとは言い切れませんが、どのくらいまでが適切なのでしょうか。

考えさせられます。

 

2021/2022 閉鎖する(かもしれない)スキー場 はこちら

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