このオフシーズンに福島県のスキー場の運営会社が大幅に変わり、分かっているだけで7つのスキー場が新たな経営者を迎えました。
また、今シーズンの営業が気になるスキー場が2つあります。
スキー場数、利用者数
福島県には23のスキー場(注)がありますが、例年110~120万人の利用者があります。
年間1万人以上の利用者がいるスキー場は18か所あるのですが、その内7か所のスキー場の経営者が変更になりました。
7か所のスキー場の利用者数は合計で約50万人、全県の利用者の40%強にあたります。
注)その後、猪苗代リゾートスキー場が事実上の閉鎖となりました。
新旧スキー場運営者
一番の驚きは、昨シーズン福島県内で5か所のスキー場の運営を行っていたマックアースが完全撤退したことです。
同社はスキー場運営事業の整理を行っているようで、このオフに9か所の運営から撤退し、北海道、東北に運営スキー場がなくなりました。
一方、新たに3つのスキー場運営会社が誕生しました。
(株)みなみあいづ
会津高原たかつえスキー場を運営していた南会津町などが出資する第三セクターの会津高原リゾート(株)と、 会津高原だいくらスキー場を運営していた同町が出資する第三セクターのみなみやま観光(株)が合併してできた会社です。
会津高原南郷スキー場の指定管理者も引き受け(一昨シーズンはマックアース)、3スキー場の運営を一括で行うことになったようです。
この3スキー場の合わせて約30万人の利用者があり、県下最大のスキー場運営会社となりました。
(株) ISホールディングス
シーズンイン間近の10月後半に、会津高原高畑スキー場、裏磐梯スキー場、猪苗代スキー場をマックアースより譲り受け、スキー場事業に参入するという発表がありました。
同社は金融事業をメインとする会社でITとスキー場を融合するとうたっています。
3スキー場合わせて16万人前後の利用者がありますが、大半は猪苗代スキー場の利用者です。
国設沼尻スキー場
4月に新体制になったと発表がありました。
沼尻スキー場の運営会社の(株)オーディエンスサービスに変更はないので、同社の親会社がマックアースから変わったと思われます。
HPもリニューアルされ、気合が入っています。
(補足)その後、株式会社川嶋の傘下に入ったことがHPに記載されました。
イナパスに異変
イナパスとは一般社団法人 猪苗代観光協会が発行する「猪苗代町全スキー場共通シーズン券」です。昨シーズンは全6スキー場で滑走可能だったのですが、今シーズンはスキー場の数が4つに減っています。
しかし、今まで通り「全スキー場共通」と表記しています。
一般社団法人は公益性がなくても設立は可能ですが、町の観光協会が特定のスキー場のみを排除することは考えにくいので、含まれていない2つのスキー場の今シーズンの営業が心配です。
ちなみに、日本で最も多くのスキー場を滑れる、長野県共通リフトシーズン券の発行元も一般社団法人です。
(補足)猪苗代リゾートスキー場は事実上の廃止、ファミリースノーパークばんだい×ばんだい は営業を中止しました。
最後に
今オフは全国でスキー場運営者の変更、スキー場の廃止・営業中止などいつになく動きの大きい年になりました。
スキー場の運営母体の財務基盤が強固になり、よい方向にすすんでいくことを願っています。
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