逆風下でも営業利益約138億円、スキー場経営の王者 Vail Resorts

スキー場 海外

2021年9月、Vail Resorts, Inc.(ベイルリゾート)の7月末期のForm 10-K(年次報告書)が公開されました。

売上はUSD 1,909,710K(約2100億円)、そしてこの逆風下にもかかわらず営業利益はUSD 125,183K(約138億円)でした。

Vail Resorts, Inc.

ベイルリゾートはアメリカを本拠地とし、カナダ(1か所)、オーストラリア(3か所)合わせて37のスキー場を運営する巨大企業です。

売上は約2100億円、営業利益は約138億円、そして株価は右肩上がりで、2021年9月24日時点で時価総額は1兆5000億円を超えています。

セグメント別売上

北米のスノーリゾートは、開発したリゾートに建設するコンドミニアムの販売で儲け、リフト運営はおまけと言う話を聞いたことがありました。

しかし、セグメント別の売り上げを見る限り、88%がスキー場関連の売り上げです。

スノーリゾート建設当初と違い、今では、しっかりとスキー場が利益を生み出しているということでしょうか。

事業セグメント 売上 割合
スキー場関連 1858億円 88%
宿泊関連 240億円 11%
不動産売買 2億円 1%
合計 2100億円  

設備投資

この売上を元手に積極投資を続けています。

スキー場の魅力を高め、更なる利用者を呼び込むという好循環ができているように見えます。

今季の取り組み
  • ビーバー・クリーク :リフトを新設しスキー場を250エーカー拡張
  • ブリッケンリッジ  :4人乗りの高速リフトを新設
  • キーストーン    :4人乗りリフトを6人乗りの高速リフトに更新
  • クレステッドビュート:Peachtreeリフトを3人乗りリフトに更新
  • オケモ       :4人乗りリフトを6人乗り高速リフトに更新
              :取り外した4人乗りリフトをグリーンリッジの3人乗りと交換
過去数年の取り組み
  • スティーブンス・パス:2つの固定グリップリフトを4人乗りの高速リフトに更新
  • クレステッドビュート:固定グリップリフトを4人乗りの高速リフトに更新
  • パークシティ    :4人乗りリフトを新設
  • ペリシャー     :Tバーリフトを4人乗りリフトに更新
  • ブラッコム     :2本の4人乗りリフトととゴンドラを、麓から頂上直通の10人乗りのゴンドラに更新
  • ウィスラー     :4人乗り高速リフトを6人乗り高速リフトに更新
  • ブラッコム     :3人乗りリフトを4人乗り高速リフトに更新
  • パークシティ    :固定グリップリフトを4人乗り高速リフトに更新
  • ヘブンリー     :2人乗りリフトを3人乗りリフトに更新

出典:Vail Resorts, FORM 10-K, the fiscal year ended July 31, 2021

最後に

日本にいたら想像ができないような景気の良い話が続きます。

新型コロナウィルスの影響があって、この業績です。

今後も、既存のスキー場への投資と、グループスキー場の拡大を続けていくことでしょう。

 

続きです。

【考察】Vail Resortsの決算発表に見る、国内スキー場再生の道 はこちら

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