スキー検定を受け始め、2級、1級と合格すると、次にテクニカルプライズを目指してみたくなるもので、1級合格者の大半はテクニカル受験を考えたことがあるのではないでしょうか。
しかし、1級とテクニカルの間には物凄く高い壁があり、その壁を超えれる方は稀です。
特に、40代、50代と年を重ねると、その壁はより高くなります。
多くの仲間がテクニカル合格を諦めていくのを見て、一人でも多くの中高年の方に合格したほしいと思っています。
#長編になるので、何回かに分けて投稿します。
対象者
この投稿の対象者は40代、50代でテクニカルプライズを目指されていて、長年合格できない方です。
私は、大学からスキーを始め1級までは割とスムーズに合格しましたが、テクニカル合格にはそれから25年かかり、50歳を迎えていました。
合格まで苦労した中で、年齢を重ねた方は若い人と同じ方法では合格に結び付かないということを身をもって経験しました。
若い方がお読みいただいても参考になる部分もあるかと思いますが、理解できない内容も多々あると思うので、その辺を分かった上で読み進めてください。
非対象者
まず初めに、この投稿があまり参考にならない方です。
- 10代、20代の方
- 若いころにテクニカル合格の実力があり、年齢を重ねてスキーを再開された方
- 他のスポーツで優秀な成績を収められたことのある、運動神経の良い方
どうしてこれらの方がこのブログの対象者とならないかというと、もっと効率的に上達する方法があるからです。
具体的には、プライズ所持者と一緒にガンガン滑って、要所要所でワンポイントアドバイスをもらえれば合格に手が届くと思います。
懐に余裕があるのであれば、レッスンに入ることも合格への近道です。
対象者
この投稿の対象者は、非対象者と逆で長年スキーをしているが、なかなかテクニカル合格レベルに届かない方です。
具体的には、次のような方です。
- 40代、50代の方
- 中高の部活動や、大学のサークルでスキーに取り組んだことがない方
- 一般的な運動神経の方
これらの方でプライズテストを受験している人は、滑走スタイルにいくつかのパターンがあります。
これらの方が上達が遅い理由は、次回以降の投稿で説明します。
一人で滑り込んでいる方
スキーが好きで年間滑走日数は多く、youtubeなどで勉強を行うが、レッスンや友達からアドバイスをもらうことが少ない方。
たま~に、スクールに入らずにプライズに合格した人の話を聞きますが、その人々は若い時に合格しています。
中高年になって、独学での合格はまず無理だと考えてください。
毎週のようにレッスンに入校する方
ある程度生活に余裕がある中高年、毎週のようにスキー場に通い、デモレッスンに入っている人があなたの周りにいませんか?
その人々は、口々に今日のレッスンは良かった、言ったりしませんか。
しかし、そんな人の中で、40代、50代でテクニカルを合格した方は、極々少数だと思います。
なにが言いたいかと言うと、中高年になると通常のレッスンをいくら受けても合格することはできないということです。
デモレッスンが大好きな方
デモレッスンをいくら受講しても合格レベルに達しないという方も多くいます。
私は、これまで20名以上のナショナル・SAJデモのレッスンを受講した経験があります。
正直、デモの中でも教えるのが上手い人と下手な人がいますが、どの方も滑りを見る目は確かで、的確に問題点(課題)を指摘してくれます。
また、その問題を修正するためには、どのようにすれば良いかも教えてくれます。
この方法、若い方には大変有効で、どんどん上手くなっていくと思います。
しかし、残念ながら中高年には、効果はあまり期待できません。
そもそも、レッスン中の指摘で上手くなっているのであれば、とっくに合格しているはずです。
合格率
中高年の方でテクニカルを目指されている方は、雪国の方より都市部に在住の方が圧倒的に多いと思います。
そこで、新潟県の中でも受験者のほとんどが首都圏在住の方である、越後湯沢地域のテクニカルプライズの合格率を見ていきたいと思います。
新潟県スキー連盟主催のプライズ検定の検定員は、ほぼ全員、現・元ナショナルデモンストレーター、SAJデモンストレーターです。
長い間、同じ方が検定員を行っているので、会場間での採点のばらつきは少ないです。
ちなみにこの方々、目合わせ(3名ぐらいの受験者を採点した時点で互いの点数を確認すること)なしで検定を行うぐらい採点基準がぴったりとあっています。
主催 :新潟県スキー連盟
検定会場 :2019年 上越国際、石打丸山、岩原
:2021年 石打丸山、岩原
:2022年 岩原
:2023年 石打丸山
:2024年 石打丸山、石打丸山(2回目)
延べ受験者数:568名
延べ合格者数: 47名
合格率 : 8.3%
この結果を見てどう思われましたか?
思ったより高いと思われた方もいるかと思いますが、本ブログの対象者は中高年でテクニカルを目指されている方です。
合格者の年齢は公表されないため正確な割合は分かりませんが、容姿から判断して合格者の2/3以上は間違いなく10代、20代の方です。
逆に言うと中高年の方の合格者は1/3以下、すなわち全受験者の2~3%ということです。
いいかえると、受験者100名の内、中高年の合格者は2、3名ということです。
テクニカルプライズ 新潟県の合格率と合格のポイント はこちら
最後に
次回は、合格レベルを理解する方法、自分の滑りのレベルを理解する方法、そのギャップを埋める方法などをご紹介したいと思います。
【中高年のテクニカルへの道】合格レベルと現状の理解 はこちら
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