中高年でスキーに熱中している方の目標の一つに、SAJスキー検定(バッジテスト)1級があります。
ホームゲレンデの常連で、ロッカーやリフトで会話をする方は数十人いますが、ほぼ全員が1級を持っています。
その中で努力を重ね、50代で1級に合格された方が3名おられました。
みなさん、個々の課題もありますが、合格のために克服する必要がある共通の課題がありましたので、共有したいと思います。
共通の課題と解決方法
1級は、年齢に関係なく、ポイントを押さえて練習を行えば必ず合格できます。
それでは、50代で合格を勝ち取った3名の方を含め、多くの1級受験生における共通の課題と、その改善方法を共有したいと思います。
後傾
正直に言って、1級受験者はほぼ全員後傾です。
しかし、後傾だから合格しないかというと、そういうわけでもなく、適切な前後のポジションに近づければ、十分に合格可能です。
適切な前後のポジションで滑れるている人は大きく加点して合格できるので、このブログを読む必要はないでしょうか。
後傾になる一番大きな原因は、足首が緩む(伸びる)ことで、力が入りすぎると起こります。
改善方法は、練習というよりも、意識して滑ることで矯正していくことが必要です。
私のおすすめは、脱力をすることです。
スキー 後傾の原因と改善方法 はこちら
内倒
次に取り組むべき課題は外足荷重です。
逆の言い方をすれば、ほとんどの方は内倒しています。
内倒の原因は、板の進行方向を早く変えたいが、板が帰ってこない(進行方向を変えてくれない)ため、体をターンの内側に倒してターンをしようとしてしまうことです。
結果として、内足への荷重が多くなり、ますますターンがしずらくなります。
解決方法は、外足にしっかりと荷重することです。
練習方法として、片足(外足)で滑ることをお勧めします。
しかし、その前に、ブーツを履かない状態で、何分片足立ちができるか計ってみてください。
片足で安定して立つことは、意外と大変ではないですか。
一緒に練習をしたAさん、始めは30秒も片足立ちができませんでした。
その後、練習を重ね5分ぐらい立てるようになると、明らかに滑りにも違いがでてきました。
余談ですが、スキー雑誌などでは内足に焦点をあてた記事もありますが、1級であれば外足にしっかり乗れていれば内足を気にする必要はまったくありません。
検定結果
さて、3名の方の受験結果です。
アドバイスをさせていただくようになって初めての受験と、合格時の点数です。
3名とも、1年で劇的に得点があがりました。
ポイントを押さえて練習を行うことが、合格への近道という事ですね。
(補足)2013/14シーズンから検定種目が総合滑降から横滑りに変更になりました。
Aさん
受験日 | 合計 | 大回り | 小回り | 不整地 小回り |
横滑り |
2013年2月 | 277点 | 69点 | 69点 | 69点 | 70点 (総合滑降) |
2014年4月 | 281点 | 72点 | 70点 | 70点 | 69点 |
Bさん
受験日 | 合計 | 大回り | 小回り | 不整地 小回り |
横滑り |
2013年2月 | 272点 | 68点 | 68点 | 68点 | 68点 (総合滑降) |
2014年4月 | 280点 | 70点 | 70点 | 70点 | 70点 |
Cさん
受験日 | 合計 | 大回り | 小回り | 不整地 小回り |
横滑り |
2014年2月 | 278点 | 69点 | 70点 | 69点 | 70点 |
2015年4月 | 280点 | 70点 | 70点 | 70点 | 70点 |
最後に
3名の方は、毎週末ゲレンデに足を運び、スキースクールに入られるなど、熱心に練習されていました。
合格は受験者の努力の賜物であり、私のアドバイスはごくごく一部ですが、ポイントを抑えた練習が、上達の近道であることは間違いないと思います。
SAJ、SIAスキー検定(バッジテスト)のまとめ はこちら
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