固定式4人乗りリフトの価格は8.5億円、自動改札機、ムービングベルトは? 美唄国設スキー場

スキー場 国内

2024年11月1日、北海道美唄市から美唄国設スキー場整備基本計画が発表されました。
そのなかで、固定式4人乗りリフト、自動改札機、ムービングベルトの価格が載っていたのでご紹介します。

スポンサーリンク

美唄国設スキー場整備基本計画

スキー場

美唄国設スキー場は、北海道美唄市の中心地から東に5kmの所にあるスキー場です。
現在はペアリフト1本で運営しており、老朽化が問題となっています。

リフト総輸送人数

利用者数は調査されておらず、リフト総輸送人数(リフトに乗った延べ人数)のみカウントされています。
計画書の中には、利用者数の推測があります。
一般的には、利用者数はリフト総輸送人数の10分の1程度と言われています。

  • 2021/22シーズン:170,170人 
  • 2022/23シーズン:168,104人 
  • 2023/24シーズン:186,562人

概要

基本計画の概要、現在のゲレンデのレイアウトと将来像です。

基本計画の概要

「美唄国設スキー場(以下、「スキー場」という)は、冬期間、市内外から多くの人が訪れ、交流人口の増加に寄与している重要な施設です。
しかし、開業から約50年の年数が経過し、リフトやレストハウスの老朽化、駐車場の不足等、スキー場の維持管理において様々な課題が生じています。
このことから、本市では令和4年度に「美唄国設スキー場リニューアルマスタープラン」、令和6年5月に「美唄国設スキー場整備基本構想」を作成し、スキー場において現状抱えている課題の確認や再編整備に向けた方向性についての整備構想を示しました。
本計画は、スキー場における設備老朽化等の課題や、今後におけるスキー場の役割について、機能構成や配置計画等、再編整備へ向けた構想に対しての具体的な基本計画の策定を目的とします。
基本計画とは、設計後の建設や竣工後の運営も含め一貫して最上位に位置づけられる価値判断基準であり、様々な検討過程における意志決定や合意形成において重要な指針となるものです。
本計画は、スキー場が抱える課題を解消するため、整備の基本理念や基本方針、運用にあたって備える機能などを具体的に示し、今後、基本設計や実施設計を行う際の基礎的な内容を示すものとして策定するものです。」

現状

将来像

固定式4人乗りリフト

美唄国設スキー場整備基本計画には、リフトの更新に限らず、センターハウスの更新、駐車場の拡充なども盛り込まれていますが、その中でリフトの更新について注目したいと思います。
老朽化したリフトの更新は喫緊の課題で、リフト待ち時間解消の要望もあり、複数の案の中から固定式4人乗りリフトを導入することが最適であると判断されました。
支柱を含めてリフト全体を新設するとあり、その初期費用は8億5千万円(税別)となっています。
このリフトの建設には土地の造成が不要で、また既存リフトの撤去費用が含まれていないことから、純粋なリフトの設置価格と考えられます。

  • 固定式4人乗りリフト:8億5000万円
    (既存リフト:711m)

自動改札機とムービングベルト

計画書の中には、参考として自動改札機とムービングベルトの価格がありました。
自動改札機は、ゲートが1つか2つのもの1基の価格と考えられます。
ムービングベルトはリフトを導入すことに比べると格安ですね。

  • 自動改札機   :3,270万円
  • ムービングベルト:7,900万円
      内訳
      本体     :3,500万円
      設置費用   :600万円
      ギャラリー屋根:3,800万円
     (全て税別)

美唄国設スキー場整備基本計画を策定しました はこちら

 

スポンサーリンク

最後に

美唄市に限らず自治体にとってスキー場の施設の老朽化問題は深刻です。
今回の投資はリフトに加え、センターハウスの新設、駐車場の拡充など総額26億6600万円の投資となるのですが、美唄市の負担は僅か1割の2億6700万円ほどで、残りの9割は国庫補助金と過疎債から捻出されるます。
雪の文化=スキー場の維持は自治体だけでは困難で、全国民が考えていく必要がありそうです。

コメント