テクニカル検定4種目の中で、1番上下動の大きい種目です。
上下動は前後のポジションと密接にかかわり、高度なバランス感覚が要求されます。
合格基準を一言で言うと、「滑らかなターンを行うこと」、だと思います。
1級に比較すると、より整地小回りに近い滑りが求められます。
とはいっても、横滑りの要素が入っても合格点に達することが可能です。
よくスピードが違うと言われますが、滑らかに滑れれば、見た目のスピードがあがりますが、自分の感覚としてはさほど感じないと思います。
観点と得点
上体の向き(捻り)
上体の向き(捻り)とは、胸の向きが左右にどれだけ動くかと言うことです。
動きが少ない方が次のターンに入りやすく、安定してコブを滑れます。
多くの方は少し右腰が前に出ていて、上体が少し左に向いています。
その結果、自然にできたコブはまず間違いなく、フォールラインに向かって左側(右ターン)が直線的で、右側(左ターン)が深く回っています。
これは、体が左に向いているので、左外足(右ターン)に荷重しにくいことが原因です。
自分がしっくりする姿勢が左右対称とは限らないので、風呂上りに鏡の前で腰の左右差をチェックを行ってみてください。
上体の上下動(吸収)
上体の上下動(吸収)とは、コブをどれだけ吸収できているかと言うことです。
コブから受ける衝撃をオートマティックに吸収出来れば、重心の上下動が少なくなり、スムーズな滑りになります。
整地小回りでもカービング要素が強くなると同じような動きになりますが、コブではより大きな吸収動作が必要です。
吸収というと、自分で動いているような印象を受けるかもしれませんが、実際にはせり上がってきた地面で、足を抱え込むイメージです。
自分から小さくなる動きではないので注意してください。
板の向き
板の向きとは、下から見上げた時に板がどちらの方向を向いているかです。
つまり、見えている部分だけの話であり、下から見えないコブのバンクの部分では、どのようなことをしてもかまいません。
バンクの部分のみで減速を行っても、十分に合格点には達します。
それでは、これら三つの観点と点数の関係を表にまとめましたので、ご覧ください。
上体の向き(捻り) | 上体の上下動(吸収) | 板の向き | |
76点以上 | 常にフォールラインを 向いている |
殆どない | 下を向いている 時間が長い |
74~75点 | フォールラインに 向いている時間が長い |
少ない | 横に向いている 時間が長い |
73~74点 | 左右にぶれる | 大きい | コブを越えると すぐに横を向く |
加点要素
谷回りでスピードコントロールができる
1、2点の加点が期待できます。
減点要素
ストックワーク(手が下がる)
見栄えもよくありませんが、コブにストックがひっかかるなど、バランスをくずしやすくなります。
左右非対称
得意なターンが長く、反対が短かくなる人がいます。
小さな差であれば問題ありませんが、大きく異なるようだと減点になります。
コースアウト
1、2点の減点になります。
最後に
コブの滑りを見ていると、整地小回りと違う動きをしている人が多いように感じます。
多少のアレンジは必要ですが、コブと整地で同じ運動ができるように意識してみてください。
そうすれば、合格に近づくのではないかと思います。
検定員はデモクラスの方なので、全然違う観点でみているかもしれません。
滑り方はひとつではないので、参考になることがあれば、取り入れてみてください。
スキー検定(バッジテスト)のまとめ はこちら
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