私が滑るときに気を付けていることのひとつに、脱力があります。
特にコブではリラックスを心がけ、可能な限り力を入れないようにしています。
なぜ脱力が必要か
脱力の反対、緊張した状態を想像してください。
カチカチに緊張すると、筋肉が固まり関節が固定されてしまいます。
仮に、その状態でコブに入ると、間違いなくコブにはじかれてコースアウトです。
一方、脱力ができていれば関節の可動域が広くなり、より大きなコブも吸収できるようになります。
もちろん整地を滑るうえでも脱力は重要です。
たとえば、小回りの山回りから切替の局面です。
多くの方はこの局面で緊張し足が伸びてしまい、山エッジが外れず、重心のフォールライン方向への移動が十分に行えない状態になっています。
結果として、谷回りが短くなり、山回りで板を大きく押し出して減速する必要がでてきます。
切替の部分で十分に脱力ができていれば、重心移動が行え、スムーズに谷回りが行えるようになります。
他のスポーツでの脱力
多くのスポーツで脱力は重要視されています。
野球のバッティング、ゴルフ、テニスなど、ボールを打つスポーツではバット、クラブ、ラケットはもの軽く握り、そして振っています。
力を入れる(強く握る)のは、ボールが当たる一瞬だけです。
短距離走でも脱力をするための工夫がフォームから分かります。
まず、拳ですが、指をまっすぐ伸ばしています。
これは、握る(グーにする)と上半身から体全体に緊張が発生するためです。
一瞬の緊張
スキーは、先ほどあげたボールを打つスポーツに似ている気がします。
ターンの中で一瞬だけ緊張し、そのほかの部分ではできる限り脱力して、板の動きを妨げないようにしています。
その一瞬とは谷回りから山回りに変わり、板が雪面から押し戻され始めた時です。
緊張するとことで板をたわまし、フォールライン方向への運動を横方向の運動に変えます。
この部分では筋力が必要です。
コブ、小回りより、速度の速い大回りの方が強い筋力が必要になります。
最後に
この脱力、コブで大きな力を発揮します。
コブで悩んでいる方、ぜひ力を抜く練習をしてみてください。
コブに恐怖心がある場合は、整地小回りで自信を付けた後に、コブに入ってみてください。
また、小回りを洗練させたい方にも脱力はおすすめです。
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